2014年06月16日(月) 17時45分
  • INTERVIEW

株式会社enish 代表取締役社長 安徳孝平氏インタビュー 第一回 「ネイティブアプリとして生まれ変わったシリーズ最新作『ぼくのレストラン3』」【Creator’s Voice】

人気レストランシミュレーションゲーム『ぼくのレストラン』シリーズの最新作をリリースした株式会社 enish。本作を皮切りに従来のブラウザベースのゲームから本格的にネイティブアプリへとシフトする同社は、今期次々と新作を打ち出していく予定だと言う。

今回の Creator’s Voice ではそんな enish に迫るべく、前編となる今回はリリースして間もない『ぼくのレストラン3』の開発裏話を中心に enish のネイティブアプリへのシフトと体制の変換、そして今後の新作ラインナップについて同社の代表取締役社長・安徳孝平氏にお話を伺った。

 

enish 安徳孝平氏 インタビュー 第一回 Creator's Voice

株式会社enish 代表取締役社長
安徳 孝平 氏

 

ネイティブアプリとなってより「カワイイ」になった『ぼくのレストラン3』はコミュニケーション機能も充実

 

-9-Bit:5月23日に人気ソーシャルゲームのシリーズ最新作となる『ぼくのレストラン3』(以下『ぼくレス3』)がリリースされました。SNSで配信された前2作から、今回の新作はいよいよネイティブアプリとして登場となりましたが、前作『ぼくのレストランⅡ』から大きく変更された点はどのようなところでしょうか。

 

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enish 安徳孝平氏 インタビュー 第一回 Creator's Voice ぼくのレストラン3

ぼくのレストラン3

enish 安徳孝平氏 インタビュー 第一回 Creator's Voice ぼくのレストラン3

enish 安徳孝平氏 インタビュー 第一回 Creator's Voice ぼくのレストラン3 enish 安徳孝平氏 インタビュー 第一回 Creator's Voice ぼくのレストラン3

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プレイヤーがオーナーシェフとなって自分だけのレストランをつくるレストランシミュレーションゲームのシリーズ最新作。毎週更新される料理レシピは300種類以上。レストランのインテリアやアバターも自由自在に作れるので世界で唯一つのオリジナルレストランを作ろう。

 

-安徳孝平氏(以下「安徳」):ブラウザゲームからネイティブアプリに変わることで、本作ではゲームに登場するキャラクターがいきいきと動くようになりましたのでプレイヤーの皆様には今までと全く違う感覚で『ぼくレス3』を楽しんでいただけると思います。

 

-9-Bit:ゲームの遊び方、基本ルールの方も今作で変更されているのでしょうか。

 

-安徳:ゲームデザイン、つまり基本ルールやプレイサイクルについては前作から大きく変更していません。レシピを覚えて、料理を作って、お客様に提供して、ミッションをクリアしていく。この流れは今まで通りに楽しんでいただきつつ、かわいらしいキャラクターや立体的になった仮想空間のレストランをよりリッチに表現することで今まで以上に楽しんでいただけるものになっていますよ。

 

-9-Bit:前作からのプレイヤーもスムーズに始められるというわけですね。前作はブラウザゲームという事もあり平面的なデザインでしたが、今風の見た目に進化したという印象を受けます。

 

-安徳:今風になった、というところでは、ユーザー間のコミュニケーションも今作で充実させました。『ぼくレス3』を開発する際、ゲームを起動したら「おはよう」とか「今日は何食べた?」とか、そういう会話を楽しめるコミュニケーションの場にしよう、というテーマを掲げて作ってきました。ゲームそのもので楽しませるのはもちろん、ユーザー同士のやり取りを活性化させる仕掛けを充実させることで更に『ぼくレス3』を楽しんでいただきたいですね。

 

-9-Bit:実際に友達のレストランに行ったり、そこで友達とリアルタイムにチャットができると、1人でこつこつプレイしているのとは違ってまたゲームの遊び方も変わってきますよね。

 

-安徳:ええ。ゲームを起動すると、そこで簡単に友達とコミュニケーションが取れるので、『ぼくレス3』の世界をより身近に感じていただけるんじゃないでしょうか。

 

-9-Bit:アップデートやイベントはどれくらいの頻度で行われる予定でしょうか。

 

-安徳:アップデートは月に1回、2~3ヶ月に1回は大型のアップデートになります。イベントは月に3回くらいのペースで行う予定です。

 

-9-Bit:イベントは月3回ですか、多いですね! アップデートも含めて、ユーザーには毎週新しいプレイ体験が提供されるようで楽しみですね。

 

-安徳:その辺りは、従来の当社のソーシャルゲームと変わらずに楽しんでいただけるようにしていきたいですね。

 

ブラウザゲームからネイティブアプリへの移行 開発プロセスの違いに試行錯誤

 

-9-Bit:『ぼくレス3』を開発する上で苦労したのはどういうところでしょうか。

 

-安徳:ソーシャルゲームからの移植ではなく、一からネイティブアプリとしてゲームを開発するのは当社にとって『ぼくレス3』が最初のタイトルなんです。ですから、開発中は何もかも大変でした(笑)。技術的にはメモリ不足やバグで何週間も悩まされたりしたこともありましたし、遊び感・プレイ感覚という面でも、例えばボタンをタップして何かが表示されたりする時のタイミングの調整に2ヶ月くらいかけたり… ブラウザゲームはリンクをタップするだけですが、ネイティブアプリだとボタンを押す時の「気持ち良さ」が大事だったりしますから。

 

-9-Bit:それまでブラウザゲームの開発を主にやってこられて、今作からいよいよネイティブアプリへとシフトされることになったわけですが、ブラウザゲームの開発とネイティブアプリの開発の違いは何でしょうか。

 

-安徳:一番大きいのは「作り方」の違いでしょうね。ブラウザゲームの場合は、1タイトル作るのに大体半年から長くても8ヶ月くらい、その中でも一番時間がかかるのはグラフィック制作、という感じでしたね。システムもさほど難しいものを必要としなかったので、少人数で一気に作って、リリースした後に直していくという作り方が主流でした。

 

-9-Bit:一方、ネイティブアプリの方は…?

 

-安徳:時間も人数も増えました。開発期間が大体1年で、開発チームの人数が約20人になって。

 

-9-Bit:かなり大人数ですね。

 

-安徳:ええ。それから、ブラウザゲームの場合にはほとんど必要としなかった仕様書をきちんと作っておかないと大変なことになる、というのも苦労した点です。ブラウザゲームのシステムは基本的に紙芝居みたいなもので、絵を順に表示していくだけですが、ネイティブアプリの場合は1つの挙動に様々なロジックが組まれていたりしますので、仕様や作り方をきちんとドキュメントとして予めまとめておかないと制作チームがどんなにがんばってもいいものに仕上がらない、という事を今回の開発で経験しました。

 

-9-Bit:かなり試行錯誤されたようですね。

 

-安徳:ここだけの話、その試行錯誤に相当時間を費やしてしまっていたところもありましたね。

 

-9-Bit:お話を伺っていると、ウェブサービスの開発からコンシューマゲームの開発体制に移行しているような印象を受けますね。

 

-安徳:ネイティブアプリ開発はコンシューマゲーム開発の体制やノウハウが必要になる部分が多いですね。実際に当社でも、コンシューマゲーム開発のキャリアを持っている社員を積極的に採用して現在の開発体制を構築していきました。かなり苦労はしましたが、今はネイティブアプリ開発に合わせて機能するような体制が整ってきましたよ。

 

-9-Bit:そこは大変な苦労があっても、やはりネイティブアプリにシフトする方がメリットは大きい、という事なのでしょうか。

 

-安徳:ブラウザゲームだとどうしても対象マーケットが日本に限定されてしまいます。一方、ネイティブアプリだと App Store と Google Play という巨大なグローバルプラットフォームがあり、そこを通じて全世界を相手にビジネスができる、これは圧倒的に魅力的ですね。

 

-9-Bit:そういった苦労を経て完成した『ぼくレス3』ですが、安徳さんとしてはどれくらいの出来だと思いますか。

 

-安徳:ネイティブアプリ1作目にしては、他社のゲームと比べても遜色ないレベルの出来になっていると思います。ですけど、本音を言うともっと作り込みたいですよね。出来が良いだけに、こうしたらもっと良くなるかも、という思いがどうしても出てきてしまいますね(笑)。

 

enish の新作ラインナップは男女ユーザーに向けて全方向から攻める布陣

 

-9-Bit:『ぼくレス3』がリリースされたばかりですが、今後の新作ゲームの予定を教えてください。

 

-安徳:現在開発中のものでは、今期中に『ぼくレス3』を含む5タイトル、来期に2タイトルのネイティブアプリをリリースする予定です。RPG やシミュレーション等、色々なジャンルのものを出していきます。

 

参考
ブリッジレポート | (3667)enish | ブリッジサロン

enish 安徳孝平氏 インタビュー 第一回 Creator's Voice

 

-9-Bit:発表されているタイトルのターゲット層を見ると、男性向けが4タイトル、女性向けが3タイトルとあります。代表作の「ぼくのレストラン」シリーズのイメージから、enish は女性向けが得意という印象がありますので少々意外なラインナップですが…

 

-安徳:実は現在運営中のラインナップでも、売上比率の男女比はほぼ半々くらいなんですよ。女性向けと言われる「ぼくレス」シリーズにしてもほとんどが女性というわけではなく、男性ユーザーも多いんです。『ドラゴンタクティクス』『魁!!男塾 ~連合大闘争編~』のような男性ユーザーが中心のタイトルも手がけていますし。

 

enish 安徳孝平氏 インタビュー 第一回 Creator's Voice ドラゴンタクティクス

ドラゴンタクティクス

enish 安徳孝平氏 インタビュー 第一回 Creator's Voice ドラゴンタクティクス

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超美麗なカードが多数登場するソーシャルカードバトルゲーム。竜の血を引く王女達と、彼女達を取り巻く騎士達の壮大なストーリーがプレイヤーを待つ。新要素満載のギルドバトルや豪華声優陣を起用したキャラクターボイスにも対応。

 

enish 安徳孝平氏 インタビュー 第一回 Creator's Voice 魁!!男塾 ~連合大闘争編~

魁!!男塾 ~連合大闘争編~

enish 安徳孝平氏 インタビュー 第一回 Creator's Voice 魁!!男塾 ~連合大闘争編~

enish 安徳孝平氏 インタビュー 第一回 Creator's Voice 魁!!男塾 ~連合大闘争編~

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週刊少年ジャンプの伝説的人気漫画「魁!!男塾」の世界がカードバトルゲームとなって甦る! 男塾名物のイベントも盛り沢山、剣桃太郎・富樫源次・伊達臣人等多数の人気キャラが総登場。好きな塾生でデッキを組んで決闘に勝利せよ! 「わしが男塾塾長・江田島平八である!」

 

-9-Bit:男女ユーザーの特色の違いと言うと、どういうところが挙げられますか。

 

-安徳:どちらかと言うと、男性は新しいゲームが出るとそちらに移ってしまう人が多い、移り気なユーザーが多いように感じますね。一方女性は気に入ったゲームを長く遊ぶ傾向が強いです。ARPPU(Average Revenue Per Payed Use 有料会員一人当たりの平均売上高)は男性ユーザーの方がおしなべて高いですが、だからと言って女性ユーザーが優良ユーザーではないかと言うとそうではありませんね。長くじっくりと遊んでいただけますから。

 

-9-Bit:なるほど、男女ユーザーのどちらを重視、というわけではなくいずれも大事なお客様である、と。それが今回の新作ラインナップにも表れているという事ですね。

 

-安徳:ええ、そうです。男女ユーザー両方をターゲットにコンテンツを展開している会社というのはまだ少ないですし、そこが当社の強みでもあると思いますので。

 

『ぼくのレストラン3』ユーザーへメッセージ 「安徳社長を探せ」!?

 

-9-Bit:それではインタビュー第1回の最後に、『ぼくレス3』を早速楽しんでいるプレイヤーの皆さんに、一言メッセージをお願いします。

 

-安徳:『ぼくレス3』で皆さんに見ていただきたいのは、やはりかわいらしく生まれ変わったアバターですね。動いているところを見ると更にかわいいと思っていただけるんじゃないかなと思います。そしてプレイヤー間のコミュニケーションという新要素も含めて、『ぼくレス3』の世界を楽しんでください。

 

-9-Bit:安徳さん御自身も『ぼくレス3』はプレイされるんですよね。

 

-安徳:もちろんです。でも、自分達で作っておいてこういう事を言うのも何ですけど、いざ他の人とコミュニケーションをするとなるとドキドキしちゃいますね(笑)。

 

-9-Bit:ゲームの中で安徳さんを見つけられたら面白いですね。「enish 社長を探せ!」という事で(笑)。

 

-安徳:そうですね(笑)。そういうのも『ぼくレス3』の楽しさだと思います。

 

enish 安徳孝平氏 インタビュー 第一回 Creator's Voice

 

インタビューの続きはこちら。
株式会社enish 代表取締役社長 安徳孝平氏インタビュー 第二回 「実は不安だった『ぼくのレストラン』の船出 東アジアをターゲットにした海外拠点展開」【Creator’s Voice】

 

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