2014年05月01日(木) 11時50分
  • INTERVIEW

【Creator’s Voice】株式会社Aiming 代表取締役社長 椎葉 忠志氏インタビュー 第一回「Aiming が目指すカジュアルゲームを体現する新作2タイトルとこれからのスマゲ開発」

昨年末に『剣と魔法のログレス いにしえの女神』『ヴァリアントレギオン』という本格的なオンラインRPG を立て続けにリリースし好評を博す中、2014年4月には転じてゴルフゲームとカジュアルなファンタジー RPG を同時リリースするという破竹の勢いを見せる会社。それが株式会社 Aiming だ。

新タイトルのリリースをはじめ、稼働中のタイトルの状況、そして同社の事業について株式会社 Aiming 代表取締役社長の椎葉忠志氏にインタビューを敢行したので紹介しよう。

椎葉氏のロングインタビュー第1回は、リリースされたばかりの2つの新作についてお話を伺った。

 

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株式会社 Aiming
代表取締役社長
椎葉忠志氏

 

Aiming、春の新作ラッシュ! 「普通に楽しい」ゴルフゲーム『スマホでゴルフ!ぐるぐるイーグル』

 

-9-Bit:早速ですが、今月は新作が続々リリースされましたね。

 

-椎葉忠志氏(以下「椎葉」):ええ、『スマホでゴルフ!ぐるぐるイーグル』と『ソード オブ ナイツ』の2タイトルが iOS 向けにリリースされました。どちらも当社としては毛色の変わったゲームになっていると思います。

 

-9-Bit:Aiming のゲームと言うとストラテジーものや MMORPG が主なジャンルでしたが、今回リリースされた新タイトルがどのようなものなのか教えてください。

 

-椎葉:まず『スマホでゴルフ!ぐるぐるイーグル』(以下『イーグル』)ですが、これは「普通のゴルフゲーム」を目指して作りました。

 

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『スマホでゴルフ!ぐるぐるイーグル』はかんたん操作で本格的なゴルフが1プレイ1分から手軽に楽しめ、かわいい衣装や待ち時間ゼロの対戦が魅力のゴルフゲーム。

ホール(マップ)をクリアすることで新しい装備(ゴルフクラブ、衣装など)や装備強化に必要な資金を手に入れ、自分好みにキャラクターを育成することができるのだ。

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-9-Bit:ゴルフゲームと言うと『みんなでゴルフ』シリーズ(SCE)や PC オンラインでは『スカッとゴルフ パンヤ』(ハンゲーム)が代表的ですが、それらとの違いはどのようなところですか?

 

-椎葉:『イーグル』はゴルフゲームとしての操作性やゲーム性という点では、それらと大差ないんです(笑)。僕はゴルフゲームとして奇をてらうのは今回はやめようと考えていて、まず「普通のゴルフゲーム」を作ろう、と。普通のゴルフゲームとしてしっかりと遊べるゲームを作った上で、Aiming らしい面白さを出そう、というのがこのゲームの基本になっています。

 

-9-Bit:確かに、ゴルフゲームって既に基本的なプレイ方法が確立されているので、大きく変えてしまうと既存のゴルフゲームユーザーに敬遠されるという事にもなりかねないですよね。

 

-椎葉:ゲームをやったことのある人でゴルフゲームをやったことがないという人は結構少なくて、『みんゴル』を筆頭に経験者は多いと思うんです。昔そういうゲームで遊んだことがあって今はあまりゲームをしてない人にも「スマホでもこういうゴルフゲームができるんだ」と手にとってやってみてもらいたいですね。

 

-9-Bit:Aiming らしい面白さというのは、例えばどういうところですか?

 

-椎葉:Aiming はオンラインゲームならではのコミュニティの設計・運営のノウハウがありますので、ギルド内でお互いに応援したり讃えたり、対戦を楽しんでランクを競ったり、という部分が充実している点ですね。オンラインゲームのそういうコミュニケーションは場合によって面倒な点もあるかもしれませんが、『イーグル』ではゴルフゲームというカジュアルなゲーム性を軸に、気軽にコミュニティを楽しんでもらえると思います。

 

-9-Bit:特にここには力を入れているという点はどこですか?

 

-椎葉:キャラクターですね。『イーグル』のキャラクターデザインはクオリティの高いデザイナーが制作していますので、「可愛さ」のレベルが本当に高いですよ。ゴルフゲームの達成感と言うと新しいホールやアイテムが解放されるというところが一般的ですが、可愛いキャラクター・アバターアイテムが手に入る報酬という面でも満足のいくものになっています。

 

-9-Bit:アバターの見た目を変えていくというのもこの手のゲームの楽しさの1つですからね。

 

-椎葉:アバターアイテムも色々入れてますよ。事前登録するともらえる帽子のアイテムがあるんですが、帽子の上に猫が乗っかっているんです。事前登録者数が増えるとそれにつれて猫の数がだんだん増えていくという、「つ○ネコかよ!」みたいなキャンペーンをやっていたんですが、その猫が10段まで増えてしまって…(笑) 2、3匹くらいがちょうど良い可愛さなのに、もうネタ以外の何でもないアイテムになってます(笑)。

 

-9-Bit:完全にネタアイテムですね(笑)。ゲームがリリースされたばかりではありますが、『イーグル』の今後のアップデートの予定は?

 

-椎葉:システムとしてリアルタイムチャット、ギルドはありますので、近い将来ギルド対抗戦は入れる予定です。そもそもゴルフゲームは複数人でプレイしていても実際は1人でプレイするゲームですから、ゴルフそのものの中に協力要素を入れるのは中々難しい。なので、リアルタイム通信が必要な協力・対戦よりも、ギルド対抗戦のような要素の方が合っていると感じています。それから、各種ゲーム内イベントも今後予定しています。

 

-9-Bit:その他に新要素は予定されていますか?

 

-椎葉:そもそも RPG や SLG と違ってゴルフのようなゲームは、元になるスポーツのルールがありますので新規要素にも限界があるんです。ですから、プレイヤー同士が協力したり対戦したりして楽しくなる要素以外ではアバターやホールのバリエーションを充実していきたいと僕は考えています。開発チームからは突拍子もない要素を入れたいと言ってくるんですけど…

 

-9-Bit:突拍子もない、というのは?

 

-椎葉:例えばグリーン上に敵が出てきて、打った球で倒すとか…(苦笑) でも、『イーグル』に関してはまずはゴルフゲームとして皆と一緒に遊んで楽しい、というところをしっかり作っていかなければならない、そうしないとプレイヤーにとってはこのゲームを選んで遊ぶという意味がないと思っています。なので、チームのメンバーにはいつも「まあ、ゆくゆくはね、そういうのもいいかもね」って言ってなだめてます(笑)。

 

Aiming が作る「カジュアルゲーム」のカタチ『ソード オブ ナイツ』はリアルタイム協力バトルが面白い

 

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王道的なストーリー展開とゲームファンにはお馴染みのコマンドバトルシステムを採用した本格コマンド RPG『ソード オブ ナイツ』は、メインキャラクターデザインに「Fate/EXTRAシリーズ」などで人気のワダアルコ氏を起用。様々なイベントがプレイヤーを待つすごろくタイプのダンジョン、多彩なスキルを持つユニットを組み合わせて作る自分だけの最強デッキ、全てのプレイヤーと協力してボスキャラと戦うボスラッシュモード等、Aiming が満を持して放つ本格王道 RPG だ。

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-9-Bit:次に『ソード オブ ナイツ』(以下『SOK』)について、開発コンセプトを教えてください。

 

-椎葉:このゲームは Aiming らしいゲームでありながら、例えば『パズドラ』のようなカジュアル・ライト感覚で遊べるゲームを目指して開発しました。なので、Aiming としては今までのタイトルの中でも最もカジュアルな作りになっていると思います。

 

-9-Bit:どちらかと言うとボリュームのある重いゲームが主流の Aiming としては珍しいですよね。

 

-椎葉:とは言え、実は約1年前に開発に着手した当時はもっとカジュアルな内容だったんですよ。でも出来上がってみたらだいぶめんどくさいゲームになっちゃっいましたけど(笑)。

 

-9-Bit:確かにゲーム画面の雰囲気は今までの Aiming のファンタジー系のゲームと比べると毛色が違いますよね。ぱっと見た時の印象がすごく「カジュアルなゲーム」という感じで、Aiming らしくないと言うか…

 

-椎葉:実際、ゲームの内容・作りは相当カジュアルで、遊びやすいですよ。ですが、ゲームを進めていくとキャラクター育成等のやりこみ要素やリアルタイム協力対戦といったコミュニケーション周りも充実しているので長く遊んで楽しんでいただけるものになっていると思います。

 

-9-Bit:カジュアルと言いつつリアルタイム協力対戦を入れてしまう辺りはやっぱり Aiming らしいと言うか(笑)。

 

-椎葉:(笑) どうしても入れたくなっちゃうんですよね、リアルタイムの協力要素って。それと、対人対戦! これは入れたくて仕方がない。今企画・開発しているものも、全て「対戦必須だから!」とスタッフには言っています。スタッフから「このゲームを対戦にするのは難しいですよ!」と言われても、「いやいや、だったら入れられるように考えろよ」、と(笑)。

 

-9-Bit:対戦要素は Aiming のゲームは必ずと言っていいほど入っていますよね。確かに対戦あると面白いし、盛り上がりますが…

 

-椎葉:当社のゲームは、プレイヤーに「長くプレイして楽しんでもらえるように」というのを大事にして作っていますが、対人対戦という要素はそのためにも必ず必要ですね。例えば、僕は趣味で長年野球をやっていますが、野球ってルールは必ず同じだし、同じメンバー、同じ球場、同じ対戦相手とやっている、なのに毎試合全く同じ過程・同じ結果にはならない。だからもう一度やりたくなって続けてしまう。

 

-9-Bit:なるほど、確かに同じでは飽きてしまうけど、対人対戦って何をやっても結果が必ず同じとはならないですもんね。

 

-椎葉:よく対戦ゲームの例として挙げられるのが将棋と麻雀なんですが、将棋はその点では僕らが目指している面白さとはちょっと違うかもしれません。1対1の勝負で、完全オープンだからランダム性が低いので競技性が高くなる。麻雀はランダム性が高いし、複数の対戦相手がいるのでそれだけでも不確定要素になりますから。そういう運要素も入れて、何度も挑戦したくなるようなゲームデザインというのを意識してますね。

 

-9-Bit:しかも協力対戦となると、コミュニティの仲間とも盛り上がれて楽しいですもんね。

 

-椎葉:その代わり、負けたら戦犯探しで大変ですけど(笑)。「ラグが!」って言い訳したり(笑)。

 

-9-Bit:オンラインゲームならではの言い訳ですよね、「ラグった!」って(笑)

 

-椎葉:そういう部分は『SOK』も Aiming のオンラインゲームらしさがありますね。でも、『イーグル』もそうなんですが、特別新しい要素があるわけでもなくどちらもどこにでもあるようなゲームに見えてしまうかもしれません。『イーグル』はゴルフゲームだし、『SOK』はスマホゲームの王道っぽいゲームに仕上がってます。ですが、やりこみ感やコミュニティといった長くプレイできて楽しいと感じられる部分はしっかりと作っていますので、色々なゲームをプレイしている方でも他とはまた違った面白さを楽しんでいただけると思います。

 

2014年、Aiming の新機軸の新作とは? いよいよ難しくなるスマホゲーム開発

 

-9-Bit:昨年末に『剣と魔法のログレス いにしえの女神』と『ヴァリアントレギオン』をリリースされて、そして今年に入って更に2タイトルがリリースされましたが、これ以降の新作リリースの予定はありますか?

 

-椎葉:今年はあと2、3タイトル出るんじゃないですかね。毎年4、5タイトルは出る予定で計画を立ててますから。でも、大体開発は遅れるものなので…(笑) 困ったものです。

 

-9-Bit:現場サイドとしてはどうしても「もう少し作り込みたい!」という欲求が出てくるでしょうから、仕方がないところなのかもしれませんが…

 

-椎葉:ですが、世の中のトレンドの動きを考えると、ゲームの開発に例えば2年とかかけるわけにはいきませんから。特にスマートフォンの市場は動きが早い。スマホのゲームでもボリュームやクオリティはリッチになる一方ですが、開発は長くても1年未満で作って出していかないと、やっと作ってはみたものの出してみたら市場のトレンドと全く合わないなんて事になってしまったらまずいですからね。

 

-9-Bit:確かにその通りです。

 

-椎葉:だから、僕は他のゲームを真似て作る、というのが嫌なんですよ。あのゲームが今流行ってるからと言ってそれを見て作っても、10ヶ月後に市場で何がうけているかはわからないですから。当然同じような事を考える人も多いでしょうから競合も多くなりますし。ゲームを企画する最初の段階から1年後の状況を予測して、それに合わせて作るように心がけています。

 

-9-Bit:でも、難しいですよね。1年後のトレンドがどうなるかを予測するというのは。まして、移り変わりが激しいスマホ業界ですから…

 

-椎葉:業界全体が、今が一番困っている時期だと思いますよ。次に何が来るのか、1年後にどういうゲームが成功するのか、本当にわからない。これから何を作ったらいいんだろう、と悩んでいる開発会社は多いでしょうね。

 

-9-Bit:そういう状況の中で、Aiming としてはどのようなゲームを出していく予定でしょうか。

 

-椎葉:Aiming が今まで作ってきたゲームは、やっぱりまずはストラテジー。『ブラウザ三国志』以降、この分野では Aiming が最も成功していると言えるでしょうね。それから『ヴァリアントレギオン』『幻塔戦記 グリフォン』のようなアクション系のゲーム。そういった Aiming ならではの技術とノウハウがあるジャンルで新しいものを作っていくのが一番だと考えています。

 

-9-Bit:得意分野をベースに展開されるという事ですね。

 

-椎葉:とは言え、一方ではやはり新しい遊びを作り出すという事もクリエイターとしては常に考えていかなければならないと思っていまして、今開発中のゲームの1つはちょっと変わった取り組みをしているんですよ。

 

-9-Bit:そうなんですか?

 

-椎葉:ええ。何て言うか、色々な意味で何かよくわからない「リッチさ」を持ったゲームになる予定です。これが完成すれば、恐らくすぐに真似したり追いついたりすることはできないタイプのゲームになるんじゃないかな。

 

-9-Bit:色々な意味で、って気になりますね(笑)。いつ頃出てくる予定なんでしょうか?

 

-椎葉:一応計画上は今年の12月までに出る予定ですが… まあどのタイトルも12月予定、って言われてるんですけどね(笑)。「2014年予定」と言いたいだけのような気もしますが(笑)。

 

-9-Bit:(笑) でも、Aiming が仕掛ける新機軸のゲーム、楽しみですね! 期待しています。

 

-椎葉:僕も楽しみです!(笑)

 

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