2013年12月03日(火) 20時38分
  • REVIEW

あの頃、夢中になったすべてがここに。 スマホアプリ史上屈指の良作オールドスクール RPG 『騎士とドラゴン』


温かみのあるドットキャラとオフビートな世界観、そしてちょっとした時間で楽しめる「スマホスタイル」ながら下手なコンシューマータイトルよりもトコトン遊べるオールドスクール RPG の良作『騎士とドラゴン』をご紹介。

 

 

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あの頃夢中になったすべてがここに

 

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開始早々プレイヤーの「教育係」を名乗る初対面のジジィ「オージーン」からいきなり魔龍の封印と「ついでに」魔王の討伐も命じられるという、まるで入社初日に教育係の上司からデス☆マーチ(納期:今日)への強制参加と「ついでに」 2 日後納期のプロジェクトリーダー就任を命じられるみたいな「アット☆ホームな職場」のぬくもりを体感できるこのゲーム。

まあつまりは中二病ノートの片隅にびっしり書き込まれてるタイプの黒歴史的設定とは無縁の、お気楽コミカルファンタジー RPG となるのだが、世界観/ゲームシステム両面において完成度の高さがちょっとすごい。

 

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愛くるしいドットキャラと気分を高揚させる王道 RPG サウンドに加え、マニュアル不要の簡単操作で戦略性を含めどっぷりハマれる絶妙なゲームバランスと、「あの頃夢中になった」ファミコン的オールドスクール RPG のすべてを、本作は一日数分プレイの「スマホカジュアルスタイル」で見事に実現。

 

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「歯ごたえのあるクエスト」と「それを乗り越えていく快感」の心地よいループ性。単にドット絵を使っている、世界観が懐かしいという以上に「コンピューターRPGの面白さの本質」ともいえる「正しいファミコン的魅力」をもっているため、家庭的な雰囲気の職場で月 400 時間もの労働を華麗にこなす「プロの社畜」の皆様にも寝る間を惜しんでプレイしていただきたい一本となっている。

 

「コンピューターゲームの面白さ」を持った「正しいファミコン的アプリ」

 

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基本システムは「スタミナ消費型のぽちぽちソシャゲ」と同じではあるものの、そんな「ゲームもどき」とはレディー・ガガとコスプレした勝間和代並に差がある本作は、考えなしに連打しているだけじゃチュートリアルステージすら終了できないほどの戦略性が必要。

「戦略性」なんてメンドクサソーなこと聞くと、きゃりーぱみゅぱみゅのコスプレした林真理子を見るかのような不快な表情を浮かべるカジュアルゲーマーの方もおられるだろうが、このゲームはそんなユーザーさえもプレイしていれば勝手に操作を覚え、自然と奥深いゲーム性に引き込んでいく 「ファミコン的UI」が素晴らしい所。 本当にやってきゃ自然と覚えるので何の心配もいらないと断言しておこう。

 

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ターン制バトルの基本操作は「スキル攻撃」「休憩」「ガード」の3コマンド。スロットリールのように並んだスキルアイコンをタップすると、アイコン上に表示された数字分だけ「AP」を消費して攻撃。スキルは装備する武器により変化していく。

AP がなくなったら画面右下にある骨付き肉アイコンの「休憩」ボタンで 2 ゲージ分 AP を回復することができる。休憩もスキル攻撃も 1 ターン消費。ターン経過で敵の頭上にある「攻撃カウント」がゼロになると「!!!」マークを合図に攻撃を仕掛けてくるが、タイミングよく「ガード」ボタンをタッチすることで攻撃をブロックしダメージを軽減させることができる。

 

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さらに 3 つの基本操作に加え、「必殺技」「すごいガード」「PP ゲージ」「属性効果」を組み合わせなければクリアできないゲームバランスこそがこのゲームのキモ。

まず攻撃では「スキルの組み合わせ」が非常に重要で、特定のスキルを順番に使うことで「必殺技」が発動。たとえば「斬り上げ」で攻撃すると「スラッシュ」アイコンが光り始め、次のターンで「スラッシュ」攻撃を行うと必殺技「ジャンプ斬り」を食らわせることができる。

各スキル必殺技の条件は「スキル図鑑」の「必殺スキル」から確認できる。またスキルを使い続けることで「コンボ」が発生し画面左上にコンボ数が表示されるのだが、コンボ数が上がっていくほど必殺技の威力もアップする。

 

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またコンボが大きくなるほど「PP ゲージ」もたまりやすくなる。PP ゲージは敵を「ピヨ」らせるためのゲージで、フルゲージとなってピヨった敵は 3 ターン動けなくなり、その間の攻撃は必ず「会心撃」を与えることができる。

おまけに攻撃ごとに消費した AP ゲージが回復するし、敵のターンもリセットされるといいことづくめ。必殺技だけでなく PP ゲージを活用することが強敵撃破の基本戦術となる。

 

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さらにガードタイミングによって「ジャストガード」「ミラクルガード」といった「すごいガード」が発動するのだが、これで得られる AP / HP 回復ボーナスがムチャクチャ大事。このゲームでは基本 HP 回復スキルがないため「すごいガード」発動が砂漠のオアシス並に重要なのだ。

各ステージは複数のラウンド制で、最終ラウンドにボスが登場というお馴染みの流れだが、「ミラクルガード」なしではザコ相手に削られた体力を回復できないし、耐久力の高いボス相手ではあっという間に AP も消費。やっとピヨり状態にしたと思っても AP が足りずに貴重な1ターンを休憩で無駄にせざるを得ないこともしばしば。

しかし「ジャストガード」や「ミラクルガード」を発動することができれば、無駄なターンを極力抑えるだけでなく、コンボもつなげてどんどん強力な攻撃を繰り出せる。「すごいガード」をどれだけ発動できるかが大きな攻略ポイントとなる。

 

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もちろん「ほのお」「みず」「き」「ひかり」「やみ」「む」という「属性効果」の他に、武器の種類による「特性効果」も存在。

探索の前には出現モンスターを確認し、それに応じた武器を装備するのは当然、どんなに相性が良くても武器の合成強化や武器の「使い込み度」をあげなければ勝てない敵、時には一定時間攻撃力や防御力がアップする「おしごと」を実行しなければ倒せない強敵も出現する。

常に装備や戦い方を考え、トライアンドエラーしながら挑む「歯ごたえのあるクエスト」と、それを乗り越えるからこそ「得られる快感」の絶え間ないループ。

これこそ「コンピューターゲームの面白さ」であり、それを直感的な操作方法と、ドットキャラとサウンドがもたらすゲーム的世界観で演出する本作は、まさしく「正しいファミコン的魅力」をもった一本と呼べる。

 

幅広いユーザーが本当に楽しめる良作

 

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最初のマップ 4エリアすべてをクリアすると、ようやく「見習い卒業」となり、新しいフィールドやクエストでフレンドの武器を借りられる「レンタル武器」、レアものの武器が手に入る「お宝屋」などの機能が全て解放される。

正直機能的には相当ボリューミィなため、本レビューだけではフォローしきれてない個所や「ザッ」と大雑把に説明している部分が多々あるが、武器の合成や必殺技など、見習い卒業となるころには基本メニューの操作方法は全て身についているはず。あとはどうやって効率的な戦いをしていくかをとことん考えてバトルに挑んでいくだけだ。

1回のクエストは数分程度で終わるボリュームだからちょっとした時間に気軽に遊べるし、一度やればドップリハマれる奥深さも兼ね備えているので、コアゲーマーからカジュアルゲーマーまで幅広いユーザーがじっくりと楽しむことができるだろう。

子供の頃に熱中したオールドスクールなゲームに最近出会えてないと嘆いているおっさんの皆様はもちろんのこと、ファミコン世代ではないけどドットキャラクターの可愛らしさに惹かれただけのカジュアルゲーマーにも本気でおススメできる一本だ。

 

タイトル 騎士とドラゴン
開発 株式会社リプレーション
ジャンル RPG
掲載時価格 無料
公式サイト 騎士とドラゴン 公式サイト

 

 

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