2013年10月02日(水) 19時30分
  • REVIEW

やっぱドット絵とピコピコサウンドって「いいね!」 ファミコンチックな世界観とナカナカな難易度が夢中にさせるすごろく型RPG『ゆうしゃキューブ』


「パルスのファルシのルシがパージでコクーン」系の「頑張りすぎで意味不明」な世界観を持ったRPGじゃなくて、「ドットでピコピコサウンドで気楽に遊べるファミコンRPGやりたいなぁ」という皆様に『ゆうしゃキューブ』をご紹介。

 

 

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日本語でおk

 

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ドット絵の二頭身キャラと、すっとぼけつつ毒舌を絡ませ思わずニヤリとしてしまうワードチョイスの妙、心地よいピコピコサウンドが醸し出すオフビートな「ファミコン的世界観」がムチャクチャ気持ちよくて、おまけに一筋縄ではいかない難易度がプレイヤーを熱中させる、完全無料のすごろく型ターン制RPGとなるこのゲーム。

キャラクター、BGMと非常にカジュアルでファミコンライクな本作は、世界観自体も「悪い魔王がお姫さまをさらったので勇者様が救いに行く」という誰でもすぐに理解できるシンプルなモノ。

 

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そのくせ「ごり押し」が効かないレベルアップシステムや5個までしか設定できないスキル、なかなか貯まらないコインなど難易度はソコソコ。「テクはなくてもレベルアップでごり押せば…」という方法が通用しないので、各ステージ頭を使って戦っていかなければならないのがこれまた楽しい。

「パルスに浮かぶファルシがクリスタルの力でコクーンを築く」といった凡人には理解することが難しい、禅問答のように深遠で「ラリるれろ」な世界観を持ったRPGに「わけ\(^o^)/わからん」と頭を抱えてしまった方でも、「お姫さまを救うために魔王を倒す」だけのカジュアルさで存分に楽しめる一本となっている。

 

「レベルごり押し」が効かないなら「アタマ」をつかえ

 

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ゲームの流れはまずマップからステージを選択し、ステージ攻略に挑むというものだが、「ソシャゲ」のような「行動力」なんてものはない。好きな時に何度でも、ステージ失敗時のリトライだって制限なくプレイ可能だ。

マップ画面下にタブ表示されているお城のようなアイコンがショップメニューで、スパナアイコンはセッティング画面となる。

 

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各ステージでは画面下のサイコロボタンからサイコロを振り、出た目の数だけ一マスずつスタートからゴールまで進んでいく「すごろくRPG」

プレイヤーキャラは主人公となる「ゆうしゃ」と「まほうつかい」の女の子の二人パーティ。各ステージでサイコロを回せる回数は10で、それまでにマス目上の敵を倒したり、アイテムを獲得しながらゴールを目指すことになる。

 

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アイテム獲得や体力回復、ワナなど様々なアイコンが表示されたフィールド上でサイコロを振り、「ドクロ」のマス目に止まると敵とのターン制コマンドバトルに突入。コマンドが効くのは「ゆうしゃ」のみで、「まほうつかい」はオートで回復や攻撃などを行っていく。

キャラのHPゲージは画面上部に表示。勇者のHPの下に伸びるゲージは「スキル」使用に必要な「SP」(スキルポイント)ゲージで、勇者と魔法使いどちらか一人でもHPがゼロになればその時点でステージ攻略失敗となる。

 

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攻撃は全て事前に装備した5つのスキルで行い、通常攻撃となる「アタック」以外はすべてSPが消費される。特に序盤はSPが少ないので節約しながら戦うことが重要。

セットできるスキルは5つのみ。ステージ内で6つ目のスキルを獲得しても「のうみそがたりない」とノータリン扱いされ、獲得したスキルを捨てるか、セットしたスキルと入れ替えるかをしなければならない。敵は色による属性があり、スキルで相手属性の弱点を突くことが攻略のポイント。

 

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一度でも獲得したスキルは、セットしていなくても後でセッティングメニューの「スキルてちょう」からセットしなおすことができる。

が、スキルの付け直しは「哀しいけれどこの世はゼニなのよね」システム。実はこのゲーム、アベノミクスノ恩恵はまだ受けていないのかお金が貯まりにくく、「20くらいのお金なら」などと侮ってたら速攻金欠に陥るのでご注意を。

 

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またこのゲームでは魔法使いが回復役となるので、勇者にダメージを集めたほうが効率的。

「かばう」を実行すると、魔法使いのHPゲージの下に表示される「ガードゲージ」が上昇していく。ガードゲージが上がるほど勇者が「壁」となり魔法使いへのダメージを減らす確率が高まるのだ。序盤は敵も弱いのでそこまで必要ないが、中盤以降は積極的に使っていこう。

 

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さらにこのゲームで特徴的なのが、「敵を倒してもレベルアップしない」というシステムだ。キャラクターは「新しいステージをクリアする」ことでレベルアップするので、クリア済みのステージで何匹敵を倒そうが、HPもSPも上限値がアップしてくれないのだ。

おまけに敵を倒しても武器やアイテム購入に必要な「お金」を貯めることもできず、道中で獲得したアイテムを売るしかお金を稼ぐ方法はない。アイテムは道中で止まったマス目から獲得することもできるが、これも運次第。

アイテム獲得の「コッファー」やスキルマスターの「ひらめき」マスで止まったとしても、そこから新たにサイコロを回し、「◎」がつけられた目を出さなければ獲得することができない。当然効果の高いアイテムやスキルほど、さいの目で「×」の数は多くなる。

 

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効率的にアイテムを集めるには、バトルで瀕死状態の敵から身ぐるみ剥いでとどめを刺すスキル「はぎとり」を使うのが一番。金稼ぎをしたいときは「はぎとり」のセットはほとんど必須だろう。

新しいステージに挑めるレベルがある程度決まっている以上、スキルの活用と併せ武器を強化しない限り敵を倒すことが難しくなる。特に序盤の山場は「バンディッドヘッド」ステージだろう。お金を貯めて新しい武器を装備し強敵に挑んでいこう。

装備を整え、相手の属性を見極め、スキルをバランスよく配置することができれば、「レベルのごり押し」がなくとも必ずクリアできるだろう。

 

「頑張ってる世界観」が苦手な人は間違いなくおススメ。

 

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ドットキャラの可愛らしさとオフビートなテイストで作りだす「世界観」を気楽に楽しみながら、ゲームバランスに優れ難易度もあるおかげでファミコン的に熱中できる「ゲーム性」も堪能できる本作。

ステージを進めていけば属性だけでなく「弓」「盾」といった「兵科」や、持っているだけで効果を発揮する「パッシブアイテム」も数多く登場。全36ステージを飽きさせずにプレイさせる作りとなっている。

正直、チュートリアル面が相当不親切で、スキルの付け替えや武器の装備では確認画面どころか音などのリアクションすらなく、「これ本当にちゃんとできてるの?」とプレイヤーを不安にさせる面もあるなど、「ゲーム全体の完成度」という面では欠点も確実にある。

しかし「でもまあ、その辺も含めてファミコンだよね」と納得できるくらいにその他の部分が素晴らしく面白いので致命的な欠陥にはなっていない。もうとにかくこの大き目なドット絵とBGMは最高でしょ。

やたら「壮大」とか謳う「無駄に汗かいて頑張ってる世界観」が苦手な昔ながらのRPGファンはもちろんのこと、このドット絵を見て「面白そう」と思った方、ドット絵も好きだけどライトイングさんだってもちろん大好きという方にもおススメの一本だ。

 

タイトル ゆうしゃキューブ
開発 たま電企のWEB
ジャンル サイコロ型RPG
掲載時価格 無料
公式サイト たま電企のWEB

 

 

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