2016年06月14日(火) 17時51分
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『ブレフロ』低下で見えてきた勝ち目 VR事業の収益化は数年後の見通し gumi 2016年4月期通期・第4四半期決算説明会レポート

株式会社 gumi が2016年4月期第4四半期及び通期の決算を発表した。上場後、業績の柱となるゲーム事業の安定化・黒字化に向けて動いてきた gumi の今期の動向と来期の展望について、先日開催された決算説明会での各タイトル概況と発言、VR 事業の展望をまとめる。

 

(画像は2016年4月期 通期及び第4四半期決算説明会資料より)

 

gumi、2016年4月期通期及び第4四半期決算説明会を開催

 

株式会社 gumi は2016年6月13日、東京都内で2016年4月期通期及び第4四半期決算説明会を開催した。今回発表された通期及び第4四半期の実績は以下の通り。

 

▼2016年4月期通期決算(連結)損益計算書

gumi 2016年4月期 通期及び第4四半期決算説明会資料

 

第4四半期実績(連結) (※カッコ内は実績の増減)

(百万円)2016年4月期Q4実績2016年4月期Q4予想2016年4月期Q3実績
売上高5,3625,200 (+162)5,147 (+215)
営業利益▲606▲700 (+94)▲122 (▲484)
経常利益▲589▲800 (+211)▲104 (▲485)

 

通期実績(連結)

(百万円)2016年4月期2015年4月期前年同期比
売上高21,43727,534▲6,097
営業利益▲2,229416▲2,646
経常利益▲2,256234▲2,490

 

当期は前期から減収減益となり、黒字だった前期から赤字へと転落。同社にとっては厳しい1年となった。

 

『ブレフロ』『ファンキル』から『タガタメ』『クリユニ』へ 複数ヒットタイトルによりゲーム事業安定化に期待

 

しかし、同社の柱となるゲーム事業は決して悲観的な状況ではない。

その売上が全体の大半を占め、ユーザー数現象によりグループ全体の売上も下落するという『ブレイブ フロンティア』依存体質が長く続いていたが、この第4四半期では『ブレフロ』(日本語版・海外原語版合計)の売上高比率がピーク時の約80%から約25%にまで低下。しかし、四半期ベースでは当四半期で過去最高のグロス売上(※注)を達成している。

※注:ここで言うグロス売上とは「ユーザーのコイン消費額」を指し、財務会計状の売上とは異なる。

 

gumi 2016年4月期 通期及び第4四半期決算説明会資料

▲2016年4月期第4四半期のグロス売上は過去最高に

 

これは『ブレフロ』以外のタイトル、特に2014年以降に配信開始した新規タイトルの売上が伸びたことが要因となっている。

当四半期に大規模プロモーションを実施した『ファントム オブ キル』、ストアランキング上位に安定して位置する『ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス』辺りがその筆頭に挙がることは想像に難くないが、ここで注目されるのが今年配信開始したオリジナル2タイトルだ。

 

gumi 2016年4月期 通期及び第4四半期決算説明会資料

『誰ガ為のアルケミスト(タガタメ)』

『誰ガ為のアルケミスト(タガタメ)』

© Fuji&gumi Games, Inc. All Rights Reserved.

 

gumi 2016年4月期 通期及び第4四半期決算説明会資料

『クリスタル オブ リユニオン(クリユニ)』

クリスタル オブ リユニオン アイコン

©2016 Orange Cube Inc./gumi Inc. All Rights Reserved.

 

現時点で『タガタメ』は70万ダウンロード、『クリユニ』は20万ダウンロードとユーザー数こそ100万に達していないが、いずれもアプリストアの売上ランキング150位以内にランクインしていることから、高い ARPU を獲得しているという事が伺える。

 

代表取締役副社長 COO の川本寛之氏によると、2017年4月期第1四半期(2016年4~6月)の業績及び主なタイトルの売上予想は下記の通りとしている。

 

gumi 2016年4月期 通期及び第4四半期決算説明会資料

▲2017年4月期第1四半期業績予想(連結)

 

主なタイトルの売上予想

ブレフロ(日本語版・海外言語版)
QonQ 売上高 ▲10%

ファンキル
QonQ 売上高 ▲30%

タガタメ
QonQ 売上高 +15%

クリユニ
QonQ 売上高 +250%

 

gumi 2016年4月期 通期及び第4四半期決算説明会資料

▲2016年4月期第1四半期 各タイトルの売上高予想

 

配信開始から期間経過している『ブレフロ』『ファンキル』をマイナス成長とする一方で、『タガタメ』『クリユニ』はプラス成長、特に『クリユニ』は大幅な業績アップを見込んでおり、非常に高い期待を寄せていることがわかる。

 

これに加えて gumi が期待を寄せるのが、今期新たにリリースされる2タイトルだ。

 

『シノビナイトメア』

gumi 2016年4月期 通期及び第4四半期決算説明会資料

 

『ブレイジング オデッセイ』

gumi 2016年4月期 通期及び第4四半期決算説明会資料

 

事前登録者数50万人を突破した『シノビナイトメア』は6月下旬、爽快感の高いアクションが特徴の大作 RPG の『ブレイジング オデッセイ』は初夏に配信を控えている。いずれも本格的なゲーム性とゲームボリュームから、先行の『タガタメ』『クリユニ』同様に高い ARPU が期待できる。

 

また、gumi では現在8本の大型タイトルを開発中としており、その内タイトル名も明かされていないタイトルが2本ある。

 

gumi 2016年4月期 通期及び第4四半期決算説明会資料

▲gumi のパイプライン(開発ライン)

 

大型タイトルは開発費用も高いためヒットしなければ大きな損失になるというリスクもあるが、複数の新規タイトルが順調に推移し中心事業のゲーム事業の黒字化・安定化が見えてきたのは大きな前進と言えるだろう。

 

(次ページ:gumi の次の事業の中核となる「VR 事業」。その市場の展望と gumi の戦略を代表取締役社長・國光宏尚氏が語る。)

 

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