2016年02月03日(水) 12時00分
  • INTERVIEW

【Creator’s Voice】コンセプトは“ハッチャケワクワクシャレオツポジティブポップ”? ワンダープラネット株式会社『クラッシュフィーバー』開発チームインタビュー 前編

1月29日より第1弾コラボとして「初音ミク」が登場したパズル RPG『クラッシュフィーバー』。先日150万ダウンロードを突破し勢いに乗る本作だが、その開発の経緯やストーリー等、まだ明かされていないことも多い。

今回、開発元のワンダープラネット株式会社の『クラッシュフィーバー』開発チームのメンバーにインタビューを行う機会をいただき、『クラッシュフィーバー』の舞台裏について色々とお聞きすることができたのでご紹介しよう。

インタビュー前編では、『クラッシュフィーバー』が産まれた経緯とその特徴的な世界観やストーリー、サウンド、そして現在開催中の「初音ミク」とのコラボの背景についてお伺いした。

 

ワンダープラネット株式会社『クラッシュフィーバー』開発チームインタビュー

 

「世界で最も気持ちの良い4人協力パズル RPG」=“ハッチャケワクワクシャレオツポジティブポップ”!?

 

9-Bit:先日150万ダウンロードを突破し、ユーザー人気も高いパズル RPG『クラッシュフィーバー』(以下『クラフィ』)ですが、今回は開発チームの皆さんからその開発の裏側や今後の展開についてお話をお伺いしたいと思います。よろしくお願い致します。

 

『クラフィ』開発チーム:よろしくお願いします。

 

ワンダープラネット株式会社『クラッシュフィーバー』開発チームインタビュー

▲今回お話をお伺いした『クラフィ』開発チームのメンバーをご紹介しよう。上はプロデューサー兼ゲームディレクターとしてプロジェクト全体の統括と企画を担当する鷲見政明氏。『クラッシュフィーバー』開発チームの中心的な存在だ。

 

ワンダープラネット株式会社『クラッシュフィーバー』開発チームインタビュー

▲プロジェクトマネージメント・プランナーとしてゲームのレベルデザインをはじめ仕様を作成する吉澤曜祐氏は、他社の某有名ゲームアプリのプロジェクトマネージャーの経歴を持つ。

 

ワンダープラネット株式会社『クラッシュフィーバー』開発チームインタビュー

▲リードアプリエンジニアの藤澤健治氏はフロントエンドの開発を担当し、ユーザーが触れる部分の制作を行う。

 

ワンダープラネット株式会社『クラッシュフィーバー』開発チームインタビュー

▲ゲームのバックエンドを担うインフラ構築、サーバー周りの開発を担当するリードサーバーエンジニアの桐島昌吾氏

 

9:まず最初に、『クラフィ』が誕生した経緯についてお訊きしたいのですが、『クラフィ』の開発はどのようにして始まったのでしょうか。

 

鷲見:2014年4月頃に、「世界で最も気持ちの良い4人協力パズル RPG」というコンセプトをベースに企画を開始しました。

 

9:ゲームの形はその時点から今のようなものだったんですか。

 

鷲見:企画当初は「6個の爆弾を繋げて、時間が経つと爆発」「爆発する前に爆弾をスライドさせて連鎖を組む」という内容のものでしたが、当初からワンタップで爽快感を感じさせるような作りを目指していたところは変わっていませんね。

 

吉澤:“パズル RPG”が数ある中で、プレイの「気持ちの良さ」や「手軽さ」に重点を置いてゲームのロジックを考えていった時に、「なぞる」「スワイプする」等のよく使われる操作ではなく、あくまで「ワンタップ」というシンプルなアクションに一点集中して煮詰めていった結果、今のような形になりました。

 

藤澤:タップした時の気持ち良さを如何に出すか、壊れるタイミング、繋がっていく動きのスピード、爆発の見せ方等、演出やデザインのブラッシュアップにはかなりの試行錯誤を重ねましたね。

 

鷲見:その辺りは以前リリースしたアプリで満足できなかった部分が多々ありましたので、そこで学んだ経験を如何に昇華させるかという課題に取り組んだ結果が今の『クラフィ』のゲーム性と言えるでしょうね。

 

9:なるほど、『クラフィ』のパズルがシンプルでありながら爽快なゲーム性になっているのは、“気持ち良さ”に相当こだわって作られているからということが伺えますね。『クラフィ』でこだわられているものとしては、その独特な世界観も大きな特徴の1つですよね。『クラフィ』の世界のコンセプトは何でしょうか。

 

鷲見:世界観のコンセプトは、「ハッチャケワクワクシャレオツポジティブポップ」です。

 

9:ハッチャケワクワク… え…?

 

鷲見:シャレオツポジティブポップ、です。

 

9:何ですか、それ?

 

鷲見:最初に『クラフィ』のコンセプトを考えた時に浮かんだもので、このコンセプトに基づいて構築したのが『クラフィ』の世界観なんです。

 

9:わかったようなわからないような…

 

鷲見:企画当初から、もし『クラフィ』の世界観をありがちなもの、例えば王道ファンタジーにしてしまうと、他のパズル RPG と比べられて損をするだろうなというのは感じていたんです。パズルの部分のビジュアルだけ見ると既存のパズルゲームにも似たものがありますから、「ああ、あのゲームと似たようなものだね」と思われてしまったら手にとってみてもらえなくなる。そこで、既に出ているパズル RPG とは違う、誰からも注目してもらえるような世界観は何か、というのを色々探してたどり着いたのが、白背景をベースとした電子的な世界観でした。

 

9:その時の事は覚えてますか?

 

藤澤:よく覚えてます(笑)。何かまた言い出したぞ、と思いながら皆で聞いていたんですが…

 

吉澤:最初に聞いた時は「どういうこと?」と思うところはあったんですが、よくよく聞いてみると「好きだから」とかそんな曖昧な理由ではなくて、どうすればユーザーに手にとってもらえるかがとことん理詰めで考えられた上での帰結なんだとわかりました。

 

9:反対意見は出なかったんですか?

 

鷲見:開発チーム内からはありませんでしたが、むしろエグゼクティブプロデューサー(社長)から反対されました。「実験的過ぎる」という事で。『クラフィ』は社運がかかっていたタイトルでもあったので、会社としては「外す」わけにはいかない。だからと言って無難な王道ファンタジーなら良しというわけではありませんが、私が打ち出した世界観はいわば「変化球」だったので、本当にこれでいいのか・大丈夫なのかという声は多かったですね。

 

9:最終的には開発現場からの声を押し通したわけですね。

 

鷲見:現場としては「これしかない」と思っていましたから。

 

『クラッシュフィーバー』には壮大な物語があった! 仮想空間「ALICE」とユニット秘話

 

9:『クラフィ』はゲーム開始時点やクエスト説明等で少し語られる程度でプレイ中にあまりストーリーには触れられていませんが、全体を通して一貫したストーリーはあるのでしょうか。

 

鷲見:あります。ゲーム内ではほとんど語られていませんが、大きなストーリーが存在していて、各クエストやイベントはそのストーリーに則って作られています。

 

9:ゲーム内やそれ以外、例えば小説等でもっとストーリーを全面に押し出そうという考えはないのでしょうか。

 

鷲見:そこはユーザー様からも指摘されているところではあるんですが… 今はあまり考えてませんね。当初はユニット毎にストーリーがあって、ユニットを集めていくとストーリーの全体像が見えてくる…という案もありましたが、当面はクエストの導入部分でストーリーを少し明かすくらいで留めておくつもりです。

 

藤澤:敢えて語らず、というところはありますね。

 

吉澤:今は Twitter やブログ等でユーザー様がキャラの絵を描いたりショートストーリーを書いたりしてくれていて、ユーザー様が自分達の手で『クラフィ』の世界を作って盛り上がってくれているんですね。ですから、敢えて想像していただく余地を作りつつ、ユーザー様が思い描いた『クラフィ』の世界を繋げていけるような要素やヒントをこちらから少しずつ提供していきたいと考えています。答えをあからさまに明かしてしまうのではなく、ユーザー様と我々運営がお互いに補完し合って『クラフィ』の世界を作り上げていくのが『クラフィ』の楽しみ方の1つなのではないかな、と。

 

9:なるほど。ユーザーも参加して『クラフィ』ワールドを構築しているというわけですね。せっかくですので何か新たなヒントや裏設定等を教えていただけませんでしょうか。

 

吉澤:『クラフィ』のストーリーは、「ALICE」という仮想空間を舞台に暴走した女王に従う「女王サイド」と女王を止めるための「アリスサイド」の戦いを描いています。また、別軸で正義のハッカー集団とクラッカー集団の戦いも存在します。プレイヤーは「ユニット」を使って戦っているという設定になっています。ユニットとはその仮想空間内で機能するソフトウェアやアバター、ALICE の機能の一部を担う AI で、それぞれのユニットには例えばシステムに対してアドミニストレーター権限を持っているだとか、そういった細かい設定があります。登場の仕方にその設定ならではの演出があったり、ユニット同士に実は関係性があったりするので、そういう部分を想像しながらプレイしていただくとより楽しんでいただけるのではないかなと思います。

 

鷲見:例を挙げると、「卑弥呼」「アキレス」「ジークフリート」「ロビンフッド」の4体は全員仮面をつけているんですが、実は彼らはとあるハッカー集団のメンバーのアバターなんですね。だから同じ集団のメンバーの証として仮面をつけているんです。

 

ワンダープラネット株式会社『クラッシュフィーバー』開発チームインタビュー ワンダープラネット株式会社『クラッシュフィーバー』開発チームインタビュー

ワンダープラネット株式会社『クラッシュフィーバー』開発チームインタビュー ワンダープラネット株式会社『クラッシュフィーバー』開発チームインタビュー

 

吉澤:その他にも、現時点で最強のユニット「麒麟」の正体は ALICE の根幹のシステムの入口にいる門番的な立場の AI だったり、それぞれのユニットが仮想世界の中で役割や機能を持っているんです。そういう裏設定が今後登場する新キャラにも必ずありますので、色々想像しながらプレイしてもらいたいですね。

 

ワンダープラネット株式会社『クラッシュフィーバー』開発チームインタビュー

 

ミクも『クラフィ』と同じ世界に存在するユニット!? 「初音ミク」コラボが決まったワケ

 

9:現在「初音ミク」コラボが実施されていますが、初音ミクも『クラフィ』の世界・ストーリーと関わりがあるのでしょうか。

 

ワンダープラネット株式会社『クラッシュフィーバー』開発チームインタビュー

 

鷲見:『クラフィ』は“仮想世界”、つまりこの現実世界におけるインターネットの延長線上に存在する世界が舞台、という設定になっています。ですからユニットの中には私達がネットで実際に触れるものがモチーフになっているものがあるんですね。

 

9:あー、あの“イルカ”とか“キツネ”って…

 

鷲見:そうです(笑)。ですから、その世界の中に「初音ミク」もいるのは当たり前の事なんですよね。

 

吉澤:そういう構想が元々あったので、リリース前からコラボしたいキャラクターの候補の筆頭に「初音ミク」がありました。『クラフィ』の世界も「初音ミク」が存在する世界も同じ世界の延長線上にあるからこそ成立しているという前提の上で実現しているという事で、『クラフィ』のプレイヤーにも初音ミクファンにも喜んでいただけるコラボになったんじゃないかなと思います。

 

9:それは面白いコラボのコンセプトですね。そういう意味では、「初音ミク」は第1弾のコラボに相応しいキャラではないかと思います。となると、続くコラボもどんなものが出てくるのか大変楽しみになってきますが、第2弾以降のコラボの予定はあるのでしょうか。

 

鷲見:実は第2弾・第3弾のコラボも現在仕込んでいるところです。

 

9:おぉ! それは楽しみですね。続報をお待ちしています!

 

『クラフィ』サウンドもやっぱり“あのコンセプト”が基本! 声優を使わない理由も明らかに

 

9:『クラフィ』の世界を表現する要素として、サウンドも代表的なものの1つですよね。

 

鷲見:BGM はサウンド制作会社に外注して制作しています。ゲームのコンセプトとどういうゲームなのかを伝えて、理解していただいた上で作っていただいています。

 

9:コンセプトというのは、やはり…

 

鷲見:もちろん「ハッチャケワクワクシャレオツポジティブポップ」です。最初にお伝えした時は、やっぱり「はい?」という反応でした(笑)。

 

吉澤:楽曲の発注をしたりリテイクしたりする時も、このコンセプトは常にキーワードになっていますね。ポジティブさが足りない、“シャレオツ”感がない、ワクワクしない… そう言って制作・修正をしていただいています。

 

9:それはサウンド制作会社様も大変なのでは…

 

吉澤:でもそのコンセプトにカチッとはまると、「ああ『クラフィ』らしいね」と思える曲になるんですよ!

 

9:(笑) そう言えば、ゲーム起動時の曲が変わりましたね。最もよく聞かれる、いわば『クラフィ』を代表する曲を変更されたわけですが、何故変えられたのでしょうか。

 

吉澤:当初のものは曲調のアップダウンが強くて、また高音もきつめだったので長く聞いていると少し疲れる感じがあったんです。エッジが効き過ぎていると言うか… 一番聞かれる曲だからこそ、いつまでも聞いていられて飽きない曲にしたかったという事で、今の曲が産まれました。

 

9:サウンドに対するこだわり故の変更だったんですね。こだわりを持って作られているだけに、ユーザーのサウンドに対する評価も非常に高いように感じますが、サウンドトラックの要望も多いのではないでしょうか。

 

吉澤:嬉しいことに、実際にたくさんいただいています。

 

鷲見:サウンドトラックのリリースは検討はしています。ただ、まだ完成していない曲もあったりしていまして、それが一通り終わってからとなるとまだ当分先になるかな…

 

9:プレイヤーからの要望も多いようですから、ぜひ前向きに進めていただきたいですね! プレイヤーからの要望というところでは、声優を使ってほしいという声もちらほら聞かれますが…

 

鷲見:本音を言うと使いたかったですね!(笑) ですが、キャラを追加する度にボイスのレコーディングをして、となるとイベントの追加や運営のスピードがどうしても落ちてしまいます。今は声優を使う分の労力やコストもゲームを面白くするためのイベントやキャラ、機能の追加に費やしたいという思いもありますので、恐らく声優を使うことはないのではないかと思います。

 

吉澤:リリース当初から声優を使っていたらまた別の展開があったかもしれませんが… 声優を使わない分、声優による演技力ではなく、例えばスキルを使った時のカットイン等の演出の見せ方で各ユニットのキャラクター性を表現していきたいですね。

 

ワンダープラネット株式会社『クラッシュフィーバー』開発チームインタビュー

 

(後編へ続く。インタビュー後編は2月8日公開予定です)

 

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◆『クラッシュフィーバー』 ダウンロード

クラッシュフィーバー

 

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