2013年07月12日(金) 13時42分
  • REVIEW

レベルアップして、君は何になりたいの? 「スキルアップ」という現代病に一石を投じる手段のために目的を選ばない「良作業ゲー」型RPG『インフレーションRPGクエスト』

限られた戦闘回数の間にどれだけレベルアップできるかを目指すという、主人公のスキルアップのためだけに殺戮されていくモンスターたちに同情しつつ作業ゲー的中毒性が最高の『インフレーションRPGクエスト』をご紹介。

 

 

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資格を取って、君は何になりたいんだい?

 

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「最強を目指すためどんどん敵を倒してレベルアップしていく!」という、「勝ち組になるためどんどん資格を取ってスキルアップしていく☆」みたいな動機からフィールド内をうろついて目のあったモンスターにケンカ売ってひたすら倒しまくるのが目的の、恐ろしいほどの「黙々作業ゲー」的中毒性を持ったこのゲーム。

別に救うべく国がなければさらわれたお姫様もいないのに「レベルアップすれば幸せになれる♪」と勘違いした主人公が、30回という限られた戦闘回数の間でただただ強い敵を倒しまくって「自分の限界を知りたい」的にひたすらレベルアップしていく姿は、まさに語学などを習い「スキルアップすれば幸せになれる♪」なんて幻想抱いたOLさん。

最近ではそんな風潮に一石を投じるような書籍も数多く書店に並び、ついこの間もあのホリ●モンが「金持ちになってどうするの?」的な、なかなかスリリングなタイトルの本を出版。

まあ金持ちになることこそが目的だったホ●エモンには「お前が言うな」という言葉を贈りたいところだが、ともかく本作でもそんな現代病患者の症例を通じ、プレイヤーに「幸せって何?」ということを問いかけるつもりなどもちろん開発者には毛頭ないフィロソフィカルな一本となっている。

 

レベル22アップなどゴミみたいなもの

 

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ゲームの基本的流れは「刃物忍ばせたヤカラがフィールドうろついて目が合ったモンスターに因縁つけてぶっ飛ばしていく」というチンピラシステム。

画面下にはプレイヤーのレベル、所持金、そして残りの可能戦闘回数など各メニューが表示。フィールド内を動き回っていくと画面下の「エンカウントゲージ」が上昇していきモンスターと遭遇する確率が高くなる。

モンスターと遭遇するとバトル画面に遷移。戦闘はオート進行で、プレイヤーが画面を一回タップすると主人公とモンスターとの壮絶なド突き合いが始まる。画面上に浮かんだ自分の体力ゲージがなくなる前に、敵の体力ゲージを0にできれば勝利だ。

 

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敵を倒すとお金と経験値、たまにアイテムも獲得する。まあこの辺は普通のRPGでもお馴染みだが、常軌を逸しているのがレベルの上がり方で、ド●ゴンボールだってもう少し順を追って強くなっていたような気さえするインフレ状態。

一番初めのザコ、ドラクエで言うところのスライムを倒しただけなのに、22アップとはぐれメタル倒した並にレベルが上がるのだ。

このとんとん拍子のバトルとレベルアップが実に爽快。1回のバトルで100レベルもアップすることもあるなど、テンポの良さが何とも気持ちよくて、「作業ゲー」的な中毒性が半端ない。これ一度やったらホントに黙々とハマってしまう。

 

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気を付けなければいけないのは、レベルアップしても上がるのは「ステータスポイント」で、それを割り振るのはプレイヤー自身であるということ。HPや攻撃力、素早さなど自分でステータスを割り振っていかないとキャラが強化されないのだ。

また「素早さ」や「運」など、一見重要そうでないパラメータも、「連続攻撃」や「クリティカルヒット」の発生率にかかわってくるので慎重に割り振っていこう。

 

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フィールドには枠線で区切られた「適正レベル」があり、そのレベルに応じて出てくるモンスターのレベルが上昇していく。序盤からいきなり動き回っているとすぐに自分の何倍もレベルの高い敵と遭遇し、あっという間にやられてしまうだろう。

ただ、仮に戦いに敗れてもゲームオーバーにはならない。ゲームが終了するのは30回の戦闘が終了したタイミング。このゲームの目的は「30回の戦闘でどれだけレベルアップできるか」であって、30戦中に何度敗れてもゲームオーバーにはならないのだ。ただ、もちろん敗れればお金も経験値を得ることができなくなる。

まあ実は繰り返し遊ぶ上では、適正レベルを超えたエリアでの戦いに勝利することが重要になってくるのだが、はじめのうちは勝てる相手ではないので、無理をせずに適正レベルに合わせた敵を倒していこう。

 

中毒性をさらに高めるボリューム

 

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そうして30回目のバトルが終了するとゲーム終了。その時点でのレベルが表示される。が、このゲームで重要なのはむしろここから。このゲームでは所持金は持ち越せないが、購入した武器防具、装備アイテム、解除したアクセサリースロットなどを次回以降も持ち越すことができるのだ

 

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もちろん次回スタート時のレベルは1からで、ステータスもリセットされるが、装備によるパラメータアップがかなり強力で、適正レベルを超えたエリアの敵をバンバン倒すことができるようになる。

また適正レベル内ではクリティカル率上昇などの「適正レベルボーナス」が付与されるが、フィールド画面左上の「ボーナス」メニューから、適正レベルに関係なく、マップ全体にボーナスを付与することもできる。連続攻撃やクリティカルは強敵撃破に重要なので積極的に使っていこう。

 

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武器防具などを持ち越して、適正レベル以上の敵を倒しまくることで、1回目では200ちょっとまでしかいかなかったレベルが、なんと2回目にはいきなり878まで上昇。しかもこれでも手探りプレイだからまだまだ購入できていない強力な武器防具が多数存在し、さらに「ボス」とも遭遇することができていないのだ。

シンプルで半端ない高さの中毒性を持ったゲームシステムに、14ものフィールドエリアとそこに存在する3体のボス、さらに100近くある装備アイテムというボリューム。これ軽い暇つぶしのつもりで始めても、ホントに気が付いたら一日中誰ともしゃべらず続けてしまう。

プレイ中に、全体マップの俯瞰図を表示して各エリアの適正レベルを見れるようにしてほしいとは思ったが、繰り返しプレイすることが前提のシステムだし、やっていくうちにどんどんエリアも覚えていける。いや、ホント中毒性の高い「良作業ゲー」です。

ドラクエ全シリーズで意味もなくレベル99まで上げたことがあるなんて方はもちろん、晴天に恵まれる夏の3連休に何の予定もなく、頭空っぽにして黙々と暇をつぶせるものをお探しの方にもおススメの一本だ。

 

タイトル インフレーションRPGクエスト
開発 Tatsuki
ジャンル RPG
掲載時価格 無料
公式サイト Tatsuki

 

 

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